EventRedirector

EventRedirectorは,テキスト型式のログファイルを定期監視し, 追記された内容をWindows イベントログに転記するプログラムです。

NT以降の Windows では,ログ機構としてイベントログ(Event Log)が 用意されています。

イベントログの特徴(利点)として,以下のようなものが挙げられます。

このように,OS標準の機構としては十分な機能を持ったログ管理システム と言えるイベントログですが,アプリケーションログを記録するためには, アプリケーション自身が必要な処理を実装していなければなりません。

一方で現在流通しているサーバアプリケーションには,独自のファイルログ を出力するものも少なくありません。特にUnixから移植されたもの,あるいは Unix系OSを含む複数OSで稼働するアプリケーションは,ほとんどがこの形式の ログを出力します。一般的なところでは,Oracle,MySQLなどのデータベースや, Apache, Tomcat などが該当します。

このようなファイル形式ログを出力するアプリケーションに対して,出力される ログファイルを常時監視し,指定された内容(エラー行など)が記録された場合に その内容をイベントログへ転記するプログラムが,今回作成したEventRedirector です。これにより,サーバ稼働管理上の監視対象ログをイベントログのみにするのが, このプログラムの目的です。

EventRedirector(イベントリダイレクタ)は,次のような機能で構成されています。

ログファイル監視
ログファイルの追記状況を監視します。
指定されたログファイルに対する追記処理を監視します。監視対象とする ログファイル名はパターン(ワイルドカード)指定が可能です。
ファイルへの追記により内部的にイベントが発行され,次項のログ抽出処理を 実行します。
ログ抽出
ログファイルから指定されたパターンにマッチする行を抽出します。 パターンマッチには語句指定の他,正規表現による指定も可能です。
イベントログ転記
抽出したログ内容をイベントログへ転記します。
監視アプリケーション単位で定義するカスタムログを出力先とします。
ログ種別などは,抽出パターン単位で指定しておきます。

開発ステータス

2007/9/6に最初のテストバージョン(0.9.0)をリリースしました。今回もプログラム配布 はVectorさんにお世話になっています。 こちらからダウンロード可能です。

ドキュメント

EventRedirector アプリケーションに関連して作成済みのドキュメントです。 まだ不足気味ですが,正式リリースに向けて順次作成したいと思います。